スポーツパフォーマンスの治療例
症例2
患者
50代 女性 テニス
来院
2016年9月
改善したいところ
ラリーをしていると途中で腕が上がらなくなってしまう。
バックハンドのスイングスピードを上げたい。
施術内容と経過
腕、肩の筋肉の動き、可動域を検査したところ、特に異常は見られなかった。頸椎の歪みがみられ頸部から肩上部に筋緊張がみられた。
まずは、頸椎の歪みを整えるためにアジャストを行った。筋緊張が先ほどよりも軽減したがまだ残っているので肘の外側のツボを使い筋肉の連動を整えた。
その後、スイングに重要な腰の回転を整えるために骨盤にリコイルと腰椎に導引をした。
施術後、テニスをした際いつもよりも長い時間ラリーができるようになったがまだ腕が上がりづらくなる。
1週間後、2回目の来院。腕が上がらないのが残っているため今度は手指の緊張がないか検査したところ関節の動きが悪かったため、手関節から指の関節を開放する手技を行った。また、スイングスピードを上げるため前回同様に施術を行い、肩の可動域を上げるため肩甲骨に導引をした。
3回4回と同様の施術を行った。
結果
腕が上がらなくなることがなくなり、バックハンドのスイングスピードも安定しコントロールも安定した。
考察
腕が上がらなくなった原因として、頸椎の歪みがある状態で運動による負荷が加わり神経が圧迫されたと推測し、頸椎に対して施術を行った。また、普段のスイングで手打ちになることが多いということで、肘や手指に対しても施術を行った結果、改善がみられた。
また、スイングスピードも身体の回旋が上手く使えていないようだったのでそれに対する施術を行い、きれいなスイングフォームになり安定したとみられる。
症例1
患者
20代 男性 マラソンランナー
来院
2016年9月
改善したいところ
走っている際、左腰から足が前に出づらい感じがありスムーズに走れない。
ここ数か月タイムが縮まらないので縮めたい。(10km自己ベスト51分36秒)
2週間後に10kmの大会があるので良いタイムを出したい。
治療内容と経過
≪初回≫
身体全体の骨格の歪みを検査したところ、仙腸関節の歪みが右に出て骨盤の捻じれが左に出ていた。また、左ハムストリングの緊張が強く股関節の動きが悪くなっていた。以前から走った後に右腰に痛みが出現するとのこと。
まず、右仙腸関節にリコイルを行い身体の軸を中心に戻し、骨盤から腰の動きを正常に戻した。一度動きを確認すると先ほどよりも動きが滑らかになった。また、左ハムストリングの緊張をとるために、左下肢に整体と腰のツボに鍼をした。
この日は運動を控えていただき、翌日に走って動きとタイムを計測してもらった結果、足の運びがスムーズになり走りやすくなった。タイムは自己ベストには届かなかったが52分台だった。
走り終わった後の腰の痛みは出なかった。
≪2診目≫
4日後に来院。前回の状態から走った結果を参考にして、タイムを上げる動きを改善した。まず、足底のアライメントを改善し地面をしっかりと踏み込めるようにし、体幹が左右にぶれないよう身体の中心軸を再度整体で整えた。背中に緊張がみられたため背中に導引を行い緊張を取り除くと同時に可動域を広げ動きやすくした。
≪3診目≫
大会の前々日にもう一度来院。身体全体のバランスを整えるために、足らか首までの歪みを整体で整え試合に臨んでもらった。2診目の施術2日後に走った際のタイムは52分台の自己ベストを記録したので、大会では50分を切れるように全体を調整した。
結果
大会では48分台を記録し、左側の足の運びもスムーズだったが、なにより地面を強く蹴られるようになり、いつもより体が楽に走れたとのこと。
考察
うまく左側が前に出なかった原因として骨盤及び腰椎の捻じれにあったと推測し、施術を行った。
また、足底のアライメントを改善することで地面に足がしっかりつくので走りやすくなったとみられる。