首痛・寝違えの治療例
症例2
患者
30代 女性 江戸川区在住
来院
2016年2月
症状
2日前、朝起きた時から首が動かなくなっていた。少しでも動かすと痛みが走る。安静時にも痛みがある。痛みは右首から背中、右肩上部に強く出ている。よく寝違えをすることがあるが、ほとんどの場合、1日で症状がなくなるが今回は全く良くならず当院に受診。
治療内容と経過
≪初診≫
骨盤のゆがみ頚椎のゆがみを確認し、筋肉の緊張を確認したところ、骨盤の左側にゆがみが見られ、頚椎は1、5番目にゆがみが見られた。その影響で右の僧帽筋、起立筋に緊張があった。
まずは、骨盤のゆがみを整えると筋緊張が和らぎ首が動くようになってきた。動きは出たが痛みは残っていたため、頚椎の調整を行った。また、肝臓の疲労が溜まっていたためトリートメントを行い起きてもらうと痛みが半減以下になっていた。最後に座位で頚椎を調整し生活習慣のアドバイスをして終了。
≪2診目≫
3日後に来院。まだ右回旋時に痛みが出るがそれ以外は痛みがなくなった。
前回と同様のゆがみの調整を行い首の回旋をしやすいように手のツボに鍼をした。
痛みがなくなり終了。
同時に治療した症状
なし
主なリスティング、使用したツボ
ⅠⅡⅢーL、股関節R、C1,5-Pローテ、肝臓
ツボ:後溪R
考察
今回の痛みは頚椎の1番のゆがみが大きくかかわっていたと推測。骨盤のゆがみを整えても筋緊張が完全に取れなかった場合などは頚椎のゆがみが強いことが多い。また、頚椎と胸椎の関係性も大きくかかわっていた治療例である。普段と違った痛みや症状では原因が複数隠れていることが多く、痛みとは逆のゆがみがあることも少なくない。
症例1
患者
40代 男性 江戸川区在住
来院
2016年12月
症状
1週間前に物を拾おうとかがんだ際に右頚部に激痛が走った。シップや痛み止めを飲んでいたが一向に痛みが取れず来院。上を向いたり左右に向いたりすると痛みが増悪する。また、小走りをすると首に痛みが走るとともにコキコキと音が鳴る。
以前から、首は痛みが出やすく月に1度は寝違えをする。右のこめかみあたりにズキズキする頭痛も同時に出現。
治療内容と経過
≪初診≫
仰向けで骨盤から頚椎までのゆがみ、内臓の状態などを確認。右仙腸関節、右股関節、右坐骨にゆがみがみられた。頚椎も1,2,5番目に捻じれと後方のゆがみがあった。肝臓にも疲れがみられた。痛み止めの薬を使っているため肝臓が疲れやすくなっている。
まずは、骨盤のゆがみを取るために右仙腸関節、右股関節、右坐骨にリコイルを行い骨盤を正常な位置に戻すと首の可動域が改善し痛みも感じなくなった。動かすと違和感が残る。
次に、頚椎をアジャストしゆがみを整え、内臓の機能も回復させた。
違和感もなくなり自由に首を動かせるようになった。また、小走りをしてもらっても音もならなくなっていた。
日常生活のアドバイスをして終了。
≪2診目≫
1週間後に来院。特に日常生活に支障がなく過ごせている。
同じような症状にならないように身体バランスを整え終了。
同時に治療した症状
頭痛
主なリスティング、使用したツボ
ⅠⅡⅢーR、股関節R、坐骨R、C1,2,5-P、肝臓
ツボなし
考察
今回の痛みは首自体に原因があるのではなく骨盤のゆがみからくる痛みと推測した。骨盤がゆがむと頚部まで筋緊張をおこす。そして、骨盤のゆがみと頚椎のゆがみ同時に起きてくることが多い。今回の場合、首を治療しても改善は見込めず骨盤のゆがみを取ることで痛みと可動域、筋緊張の改善が見込める例である。